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プレスリリース

2015年7月13日発表
報道関係者各位
株式会社日本レジストリサービス(JPRS)

JPRSが新gTLD「.jprs」でDNSの耐障害性強化に向けてISPとの共同研究を開始

- 対象地域拡大へ、参加ISPを継続募集 -

 株式会社日本レジストリサービス(以下JPRS、本社:東京都千代田区、代表取締役社長 東田幸樹)は、国内のインターネットサービスプロバイダー(ISP)と、インターネットに関する研究や開発を主目的にJPRSが創設した新gTLD「.jprs」において、ドメインネームシステム(DNS)の耐障害性強化に関する共同研究を、2015年10月から開始します。

 DNSはインターネットの名前解決の仕組みです。信頼性向上・耐障害性の強化のために、これまでもさまざまの技術が導入されてきました。その技術の一つとして、IP Anycast技術[*1]を用いた地理的分散配置があります。

 JPRSではこれまで、IP Anycast技術を用いてDNSの信頼性向上・耐障害性の強化を図るために積極的な研究を行ってきました。その成果を活かし、「.jp」においても、IP Anycast技術を導入し、DNSサーバーを広域に分散配置することで、DNSの系全体としての信頼性向上を図っています。

 しかしながら、大規模災害などの緊急事態発生により特定地域がネットワーク的に孤立し、ルートサーバーやトップレベルドメイン(TLD)のDNSサーバーへの到達性が失われる状況下においては、特定地域内の閉じられたネットワーク内でのドメイン名の名前解決が不可となり、特定地域内のインターネットサービスの提供に致命的な影響を及ぼすことが考えられます。このような緊急事態発生時においても、ドメイン名の名前解決を継続的に提供し続けることは、DNSの信頼性向上に効果があるだけではなく、インターネットサービスの継続的な提供にも寄与するものと考えます。

 そこで今回、JPRSは先行して九州通信ネットワーク株式会社(略称QTNet、本店:福岡市、代表取締役社長 秋吉廣行)と共同で、DNSサーバーの分散配置による耐障害性強化に関する共同研究を実施します。本研究では、「.jprs」のDNSサーバーをJPRSの管理外ネットワークであるISP内のネットワークに設置することで、JPRSとISP間のネットワークが分断される状況下においても、TLDのドメイン名の名前解決が継続的に提供可能となることを検証します。

 本研究は、特定地域のネットワークや、重要なDNSサーバーを管理・運用するISPを対象とした共同研究です。JPRSでは、本研究への参加を希望するISPを幅広く募っています。

 また、JPRSは「.jprs」をインターネットに関する研究や開発の活動の場として、インターネット関連事業者や研究機関などにも広く提供していきます。

 JPRSは、今後もネットワークの基盤を支える企業として、インターネットの発展に寄与し、人と社会の豊かな未来を築くことに貢献するため、よりよいサービスの提供に努めてまいります。


■株式会社日本レジストリサービス(JPRS)

http://jprs.co.jp/

 ドメイン名の登録管理とドメインネームシステム(DNS)の運用を中心としたサービスを行う会社。2000年12月26日設立。JPRSはネットワークの基盤を支える企業として、インターネットの発展に寄与し、人と社会の豊かな未来を築くことに貢献することを企業理念として活動しています。


■用語解説

*1. IP Anycast技術
 通常はインターネット上のそれぞれのホストに対して個別に割り当てられるIPアドレスを、特定のサービスを行う複数のホストで共有することを可能にするための技術です。IP Anycast技術は負荷分散や冗長化、DDoS攻撃の効果の抑制などを図るために、ルートサーバーやJP DNSなどの重要なDNSサーバーに導入されています。

■参考URL

  1. WIDEプロジェクトとJPRSが災害時や非常時に向けて「JP」ドメインサーバの本格的な可用性確保策を実施
    http://jprs.co.jp/press/2003/030805.html
    (2003年8月5日公開)

  2. JPRSとIIJが運用するJP DNSサービス(「a.dns.jp」、「d.dns.jp」)にIP Anycast技術を導入
    http://jprs.co.jp/press/2004/040202.html
    (2004年2月2日公開)

  3. WIDE ProjectとJPRSがJP DNSサーバ「e.dns.jp」を増強
    http://jprs.co.jp/press/2007/071204.html
    (2007年12月4日公開)

  4. JPRSが、インターネットに関する研究用の新gTLD「.jprs」をICANNへ申請
    http://jprs.co.jp/press/2012/120614.html
    (2012年6月14日公開)

  5. 新gTLD「.jprs」の委任について
    http://jprs.co.jp/topics/2015/150709.html
    (2015年7月9日公開)

  6. 九州通信ネットワーク株式会社(QTNet)
    http://www.qtnet.co.jp/

■本件に関するお問い合わせ先

  1. プレスリリースについて

    株式会社日本レジストリサービス(JPRS)広報宣伝室
    TEL: 03-5215-8451 FAX: 03-5215-8452
    E-mail: press@jprs.co.jp
    http://jprs.co.jp/
    〒101-0065 東京都千代田区西神田3-8-1千代田ファーストビル東館13階

  2. .jprs共同研究について

    株式会社日本レジストリサービス(JPRS).jprs共同研究・実験チーム
    E-mail: dotjprstestbed-sec@jprs.co.jp

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