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JPRSの堀田博文がICANN Root Server System Governance Working Group(GWG)のメンバーに選任
このたび、JPRSの堀田博文が、ICANN Root Server System Governance Working Group(以下、GWG)のメンバーに選任されました。
DNSのルートサーバーシステムはAからMまでの13系列あり、1000を超えるインスタンスで構成されています。それらは、12組織のルートサーバーオペレーター間の連携のもと、ボランタリーベースで安定運用されています。
インターネットの重要性が増す中、ルートサーバーシステムにはさらなる安定運用と、その保証が求められるようになっています。そうした状況から、ルートサーバーオペレーター自身が中心となり、ICANNの諮問委員会の一つルートサーバーシステム諮問委員会(RSSAC)[*1]にて、将来にわたってインターネットの根幹を支えられる、ルートサーバーシステムのより強固なガバナンスモデルの検討を、自主的に開始しました。
*1. ルートサーバーシステムのオペレーションについて、ICANN理事会に対して助言を行います。検討の結果は、2018年6月にRSSAC037という文書としてICANN理事会に提案されました。ICANNではRSSAC037をベースにした検討方針が合意され、その方針に基づきガバナンス体制の具体化を担う作業部会として、GWGが2020年1月に設立されました。
GWGは、それぞれの立場を代表する以下の10名と、3名のリエゾンにより構成されます。
(代表)
- ICANN ccNSOから2名
- ICANN Registries Stakeholder Group(RySG)から2名
- IAB/IETFから2名
- ルートサーバーオペレーターから3名
- ICANN Security and Stability Advisory Committee(SSAC)から1名
(リエゾン)
- IANA、ICANN理事会、ルートゾーンメンテナーから各1名
堀田は、ルートサーバーオペレーターを代表する3名の一員としてGWGに参加します。GWGの活動期間は、2年が予定されています。
JPRSは2005年に、ルートサーバーの一つであるMルートサーバーの共同運用を、WIDEプロジェクトと共に開始しました。堀田は2014年からRSSACのメンバーを務め、ルートサーバーシステムの安定運用に貢献しています。堀田及びJPRSは、グローバルなインターネットコミュニティにより一層の貢献を続けていくという考えのもと、これまでの知識と経験を活かしながら活動を続けてまいります。
■参考URL
- 1. Root Server System Governance Working Group (GWG)
https://community.icann.org/pages/viewpage.action?pageId=120820189
(GWGのトップページ) - 2. Composition
https://community.icann.org/display/soacabout/Composition
(GWGの構成メンバー) - 3. Charter and Operating Procedures
https://community.icann.org/display/soacabout/Charter+and+Operating+Procedures
(GWGのチャーターと運用規程) - 4. Root Server System Advisory Committee
https://www.icann.org/groups/rssac
(RSSAC公式サイト) - 5. RSSAC037 | A Proposed Governance Model for the DNS Root Server System
https://www.icann.org/en/system/files/files/rssac-037-15jun18-en.pdf
(RSSACが提案した、DNSルートサーバーシステムのガバナンスモデル) - 6. WIDEプロジェクトとJPRSがRoot DNSサーバの共同運用を開始
https://jprs.co.jp/press/2005/051220.html
(2005年12月のプレスリリース)