「.日本」について
このページでは、日本のIDN ccTLDとして検討が進められている「.日本」についての情報を提供しています。
▼IDN ccTLD「.日本」とは
IDNは国際化ドメイン名(Internationalized Domain Name)の略です。ドメイン名は、IDNが利用される以前にはASCII文字(英数字等)でしか利用することができませんでしたが、IDNにより、世界中の言語で用いられている文字が利用できるようになりました。
ccTLDとは国別トップレベルドメイン(Country Code Top Level Domain)の略です。世界各国・地域にそれぞれ存在し、日本のccTLDは「.jp」です。
IDN ccTLDは、これまでのASCII文字によるccTLD以外に、その国の言語の文字を用いてccTLDを利用できるようにするもので、日本では「.日本」という文字列が予定されています。
IDN ccTLDを利用するためには、そのTLDのレジストリとなる組織から各TLDへの委任情報を管理するICANNへの申請を行って承認されることが必要ですが、この申請には当該国の政府からエンドース(承認)の書面が発行されることが必要とされています。
▼これまでの状況
2008年11月 | 総務省 情報通信審議会 情報通信政策部会 インターネット基盤委員会にて、「.日本」に関する検討が始まる。 |
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2009年 7月 | 総務省 情報通信審議会が検討の結果を答申としてまとめる。「21世紀におけるインターネット政策の在り方(平成13年情報通信審議会諮問第3号)~新たなトップレベルドメイン名の導入に向けて~」 http://www.soumu.go.jp/main_content/000032869.pdf |
2009年 9月 | 答申を受け、「.日本」の管理運営事業者(レジストリ)を選定する民間団体として「日本インターネットドメイン名協議会」が設立される。 |
2009年11月 | ICANNが、各国からのIDN ccTLDの申請受付を開始 |
2010年 1月 | 総務省が日本インターネットドメイン名協議会に対して「.日本」の管理運営事業者選定を依頼 |
2010年 6月 | 日本インターネットドメイン名協議会が「.日本」の管理運営事業者の選定基準と公募要領を公表、申請の受付を開始 http://jidnc.jp/?p=533 |
2010年 8月 | JPRSが「.日本」管理運営事業者の公募に対し、申請書を提出 http://jprs.co.jp/topics/2010/100817.html |
2010年10月 | 日本インターネットドメイン名協議会が「.日本」管理運営事業者の候補事業者としてJPRSを選定 http://jprs.co.jp/topics/2010/101012.html 日本インターネットドメイン名協議会が総務省に、「.日本」管理運営事業者の選定結果を報告 | 2011年 6月 | 日本インターネットドメイン名協議会が、(社)日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)へ、JPドメイン名登録管理業務移管契約による公共性担保スキームの見直しに基づく、「.日本」の公共性担保を依頼 |
▼今後の流れ
今後、政府が、日本インターネットドメイン名協議会によって「.日本」の管理運営事業者の候補として選定されたJPRSを承認し、エンドース文書を発行すれば、JPRSではそれを受けてICANNへのIDN ccTLD申請を行うことができるようになります。
▼JPRSが申請書に記載した「.日本」のサービス
JPRSは、ICANNにてIDN ccTLD導入に向けた検討が進む中、2008年より独自に日本におけるIDN ccTLD(「.日本」)のあるべき姿を検討してきました。
検討においては、2009年4月のJPドメイン名諮問委員会の答申を受け、それをベースにさらに「.日本」の仕様を具体化しました。
上記検討の結果に沿って、JPRSは、日本インターネットドメイン名協議会の「.日本」管理運営事業者の公募に応募した際の申請書において、「.日本」のサービスを以下のように考えていることを記しました。
- 「.日本」のドメイン名登録者と「.jp」のドメイン名登録者を完全に一致させ、「.日本」を「.jp」の付加サービスとして提供する
「○○○.日本」というドメイン名は、「○○○.jp」というドメイン名の登録者のみが登録可能で、登録しない場合でも第三者に登録されることはない、というものです。
この「.jp」との完全一致による「.日本」のサービス提供が、社会的混乱を防止し、インターネット利用者等のコストを抑制できる合理的な方法と考えて提案しています。