プレスリリース
2005年12月20日発表
報道関係者各位
WIDEプロジェクトとJPRSがRoot DNSサーバの共同運用を開始
-インターネット全体のさらなる安定性向上への寄与を目指して-
大規模・広域の分散型コンピューティング環境の構築を目指すWIDEプロジェクト(以下WIDE、代表:学校法人慶應義塾常任理事 兼 慶應義塾大学環境情報学部教授 村井純)と、JPドメイン名の登録管理およびドメインネームシステム(DNS)の全体管理と運用を行う株式会社日本レジストリサービス(以下JPRS、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:東田幸樹)は、M-RootDNSサーバを共同で運用することによって、同サーバのさらなる安定と発展を実現し、国際的なインターネットの安定性実現に寄与する体制を強化すると発表致しました。
WIDEは、1997年8月より、世界中に13あるRoot DNSサーバのうちの一つであるM-Root DNSサーバの運用を担い、世界のインターネット技術の進展およびインターネットの安定運用に寄与しています。一方、JPRSは、JPのドメイン名登録管理とDNS運用により、JPドメイン名の利用環境を安定的に提供しています。この中で、DNSの技術開発や一部DNSサーバの運用などに関し、WIDEとも協力しています。このように、WIDEおよびJPRSは、それぞれインターネットの世界において、重要な役割を果たしています。
インターネットは、日常生活への急速な浸透に伴い、その安定運用の重要性がさらに増してきています。この背景の下、WIDEの先進性とJPRSの安定運用技術の組み合わせにより、M-Root DNSサーバの安全性・安定性向上が図られ、また、その発展を通じてさらなる国際的なインターネット環境推進に寄与することが可能となります。
インターネットの世界では、先進技術の開発・適用と、それを生かした運用は明確に区分されるのではなく、より密に結合することにより、常に最新の技術が運用に生かされ、かつ安定運用を損なわないようにすることが必須となります。そのため、M-Root DNS サーバ運用に関するあらゆる側面においてWIDE、JPRS両者が協力してその運用・開発に当っていきます。
WIDEとJPRSは、今後も国内外のDNSサーバ運用者等と協力し、インターネットコミュニティや社会のニーズに応えるべく、インターネット全体のさらなる発展と安定運用に努めてまいります。
■参考URL
- 現在のRoot DNSサーバの運用組織一覧
http://www.root-servers.org/
■Root DNSサーバ
ドメインネームシステム(DNS)の階層構造における最上位の情報を管理するネームサーバ群のことを指します。Root DNSサーバには、A.ROOT-SERVERS.NETからM.ROOT-SERVERS.NETまでの13のホスト名が付けられており、これらが、インターネット上のあらゆるドメイン名を利用可能にするために核となる情報を提供しています。
■WIDEプロジェクト
URL: http://www.wide.ad.jp/
インターネット関連技術の実践的な研究開発を行う研究コンソーシアムで1988年に活動を開始し、133社11大学などと幅広い分野で共同研究を行っているほか、1997年よりRootDNSサーバの一つである「M.ROOT-SERVERS.NET」の運用も行い、インターネットの発展に寄与しています。
■株式会社日本レジストリサービス(JPRS)
http://jprs.co.jp/
http://日本レジストリサービス.jp/
JPドメイン名の登録・管理、およびドメインネームシステム(DNS)の運用を行う会社として2000年12月26日に設立。JPRSはネットワークの基盤を支える企業として、インターネットの発展に寄与し、人と社会の豊かな未来を築くことに貢献することを企業理念として活動しています。
■本件に関するお問い合わせ先
WIDE Project 広報担当
TEL:0466-49-3618 FAX:0466-49-3622
e-mail:press@wide.ad.jp
〒252-8520 神奈川県藤沢市遠藤5322
慶應義塾大学SFC研究所 ΔN109
株式会社日本レジストリサービス(JPRS)社長室広報
TEL:03-5215-8451 FAX:03-5215-8452
e-mail: press@jprs.co.jp
〒101-0065 東京都千代田区西神田3-8-1千代田ファーストビル東館13階