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委員会資料

第18回JPドメイン名諮問委員会 議事録

株式会社日本レジストリサービス  第18回JPドメイン名諮問委員会 議事録


1. 日    時: 2006年11月16日(木) 10:00 ~ 12:00


2. 場    所: 株式会社日本レジストリサービス内 会議室
              東京都千代田区西神田3-8-1 千代田ファーストビル東館13F


3. 出 席 者: 後藤滋樹 委員長
              松本恒雄 副委員長
              飯塚久夫 委員
              加藤真代 委員
              加藤雄一 委員


4. 同 席 者: 堀田博文  (JPRS 取締役)
              濱川渡    (JPRS 総務本部長)
              宇井隆晴  (JPRS 企画部長)


5. 次    第:

   1. 開会
   2. 議題
      (1) 属性型・地域型JPドメイン名での組織の合併時等における1組織1ドメ
          イン名の原則の適用について
      (2) JPドメイン名登録情報の公開・開示と保護に関する現状評価について
      (3) 第4期JPドメイン名諮問委員会委員の選任方法について
      (4) その他
   3. 閉会


6. 資     料:

    資料1  JPドメイン名諮問委員会委員一覧 
    資料2  答申骨子(案) 
    資料3  諮問書「JPドメイン名登録情報の公開・開示と保護に関する現状評
      価について」(JPRS-ADV-2006002) 
    資料4  諮問書:JPRS-ADV-2006002「JPドメイン名登録情報の公開・開示と
           保護に関する現状評価について」に関する論点 
    資料5  諮問書「第4期JPドメイン名諮問委員会委員の選任方法について」
           (JPRS-ADV-2006003) 

    参考資料1  諮問書JPRS-ADV-2006001 


7.議    事(◎は委員長、○は委員、●はJPRS取締役および事務局の発言)

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<開  会>

《開会の挨拶》

《出席状況の報告》

●本日は、後藤滋樹委員長、松本恒雄副委員長、飯塚久夫委員、加藤真代委員、
加藤雄一委員、以上5名のご出席をいただき、諮問委員会規則での議決定足数を
満たしていることをご報告申し上げる。

なお、棚橋委員へは事務局より本日の議案につき事前にご説明に上がっているの
で、議事の中で必要に応じコメントを紹介させていただく。

本日、JPRSからは堀田博文、濱川渡、宇井隆晴が同席させていただく。

●では、議事を進めさせていただく。


<議題(1) 属性型・地域型JPドメイン名での組織の合併時等における1組織1ドメ
イン名の原則の適用について>

◎本年8月31日に開催された第17回委員会のなかで、「属性型・地域型JPドメイ
ン名での組織の合併時等における1組織1ドメイン名の原則の適用」について、諮
問書としてご提出いただいた。

今回は、前回のご議論およびその後の個別の意見交換を踏まえて、事務局にて答
申骨子の案作成していただいたので、これについて委員の皆様にご議論いただき、
今後、答申書として整理していく上での材料とさせていただきたい。

答申骨子の内容について、事務局よりご説明いただきたい。

[事務局より資料について説明]
- 資料2  答申骨子(案) 

●棚橋委員のご意見をご報告させていただく。

企業は合併などの際は事前にドメイン名の移行までを含めた周到な準備を行って
おくべきである。しかし、現状では、そもそもドメイン名の移行が必要であると
いうことが理解されていなかったり、システム移行検討の中でドメイン名が軽視
されていることも多い。この答申骨子(案)の方向性でよいと思うが、ドメイン名
の制度の周知などの課題はある。

以上のご意見をいただいている。

○営業譲渡した場合、それに伴って当該ドメイン名で行っていたサービスも譲渡
することになる。この場合、ドメイン名の登録者ではない企業が当該ドメイン名
を使っており、利用者と登録者が乖離することになるが、今回の答申とは別の問
題として割り切るのか。

●営業譲渡に限らず、一般的な問題として捉えると、登録者とは別の者がドメイ
ン名を使うことに対してどう考えるのかというご質問かと思う。

これについては、登録者にご利用いただくということが基本的なサービス提供の
姿勢である。しかし、他の者が利用することを制限することは難しく、また企業
が子会社の活動への関与としてドメイン名を使用させるということも珍しくない。

そのため、登録者以外によるドメイン名の利用は禁止すべきものではないと考え
ており、現状では容認している。また、これによる社会的な混乱は発生していな
いと認識している。

○答申骨子の各項目はそれぞれ重要であると思うが、接続詞が多いために主文が
わからなくなっている。

◎答申書ではどこが主文であるのかわかるようにすべきである。

○結論とそこに至る理由、実施にあたり留意すべき点をわけることが必要である。
1組織1ドメイン名の原則の上で例外を認めるということが結論であると思う。

○「基準となる期間を定めること」の部分は、具体的な期間は明記できないとし
ても、数年なのか、数ヶ月なのかというレンジを入れた方がよい。

◎いただいたご意見を尊重し、事務局と答申書(案)を作成する。委員の皆様に
メールなどでご意見を伺い、年内に答申書を確定したい。


<議題(2) JPドメイン名登録情報の公開・開示と保護に関する現状評価について
>

◎前回の委員会の中で、「ドメイン名登録情報の公開と保護に関する議論の動向」
についてJPRSから情報提供していただき、意見交換を行った。今回は、それを踏
まえて、JPRSより諮問書「JPドメイン名登録情報の公開・開示と保護に関する現
状評価について」が提出されている。諮問書の内容について、JPRSよりご説明い
ただきたい。

[取締役堀田博文より諮問書について説明]
- 資料3  諮問書「JPドメイン名登録情報の公開・開示と保護に関する現状評価
について」(JPRS-ADV-2006002) 

●詳細については事務局より説明する。

[事務局より諮問書・資料について説明]
- 資料4  諮問書:JPRS-ADV-2006002「JPドメイン名登録情報の公開・開示と保
護に関する現状評価について」に関する論点 

●棚橋委員のご意見をご報告させていただく。事務局の案はシンプルではあるが
課題解決のための妥当なものであると思う。以上のご意見をいただいている。

○個人情報保護法への対応は2005年4月で終わっている。なぜ今この議論が必要
とされているのか。ドメイン名は有限の資源であり、それを使う権利に対しては、
誰による登録かを明らかにすることが当然の義務として存在する。登録の活性化
のみを目的として登録者名の非公開を議論するのであれば疑問を感じる。他に背
景があるのか。

●JPドメイン名は日本の国民や企業のための資源であり、その人たちの「インタ
ーネットの上で活動したい」という要求に応えることがJPRSの使命だと考えてい
る。

しかし、現状では個人の方々がインターネットを使って活動したいと思っている
にも関わらず、登録者名の公開が障害となっている。今回の議論の背景は、イン
ターネットの上で活動したい人が活動できるようにしたい、というところにある。

○登録者名がWhoisで公開されることがなぜ障害となるのか理解できない。住所
や電話番号が公開されるわけではない。

○2000年から今までの間に世界は大きく変わった。2000年当時、フィッシングは
アメリカにも存在しなかった。その後、アメリカでフィシングが発生した時、日
本にはまだ存在しなかった。そして、いずれ日本でも起こることが分かっていた
にも関わらず、ネット詐欺で多くの被害が出ている。

JPRSは、公平性・中立性のある事業を営む民間企業であり、このような事態に対
してできる範囲で努力する必要があると思う。そういった新しい事態を受けた流
れからくる議論であると思う。

○登録者名を公開することに法律上の問題はないか、という議論がある。現状で
はWhoisでの公開が前提であり、JPドメイン名はその規則に同意して登録されて
いる。しかし、これに同意しない限りドメイン名を登録することがきないので、
強制されているとも考えられる可能性がある。これが公的機関であり法律の裏づ
けがあれば別であるが、一民間企業としては法律上問題となる可能性もある。

登録者名の公開を義務付けるだけの正当性が現実においてどれだけあるのか。最
終的には、政策的に公開すべきかせざるべきか、という議論の上で法律のバック
アップをするということになると思う。

私の意見としては、公開のメリットはあまりないと考える。フィッシングやスパ
ムなどの悪質なことをやる人は、虚偽の情報で登録すると思われる。すると登録
者名が公開されていても意味がない。

個人による登録は登録者名非公開としておくだけでも、フィッシング詐欺の確認
は可能ではないか。フィッシング詐欺というのは有名な企業や銀行を騙る。本来
は法人名で登録されているはずだから、Whoisで調べた結果、個人なので非公開
というのはおかしいと思われることになる。

○今回の議論の動機は時代の変化によるもの。電話を例に挙げると、以前は誰も
が電話帳に電話番号を公開していたが、迷惑電話の問題から、電話番号の掲載は
任意になった。しかし、犯罪捜査など、情報の開示が必要とされる事態は存在す
る。

Whoisも同様で、公開・非公開という静的な状態の議論と捉えるのか、動的に発
生する開示要求への対応まで含めて捉えるのかという整理が必要。

◎Whoisの登録者名を非公開にすることで、運用上デメリットがあるのか。それ
とも社会的責任論のような議論が存在するのか。

○インターネットの活動のあるべき姿、有限な資源を使っているという観点から
すると、登録者名を公開してもいいのではないか。基本的には、登録者が自分を
明らかにした上で、責任を持ったインターネット利用を行うべきであると思う。
ドメイン名を一人で大量に登録している場合、登録者名を非公開にすると、大量
に登録している、ということがわからなくなる。

○非公開か公開かという話と、トレーサブルかどうかという話は二重構造だと思
う。最初から名札をぶら下げて道を歩かなくてはいけないのか。何か問題があっ
た場合は追跡できれば十分だと考える。確かに、今のインターネットはトレーサ
ブルでない部分が多すぎる。だから迷惑メールもなくならない。

登録者名が非公開でも情報発信ができるが、問題が起これば特定されるという裏
づけがあれば抑止力が働く。大量に登録している人を公然と分かるようにする、
というのはその次に何が来るのか。ドメイン名の紛争のときに、一人でたくさん
登録している人は悪質な人である、と判断することにつないでいくのか。

○電話の世界では、昔は逆探知は大変であったが、それが可能になると悪人は携
帯電話に移っていった。最近では携帯電話でも逆探知は可能になり、これが世の
中の犯罪抑止に役立っている。JPRSの範疇でないかもしれないがこういった視点
も含めることが必要であると思う。

○時間や手間は違うが、現在Whoisや情報開示請求で、誰でもある程度の範囲の
情報を知ることができる。今日の議論では、Whoisで広く簡単に入手できる情報
をどこまでだすのがよいのかという議論である。

○名前を出すということは、その人自身にルールを守らないといけないというプ
レッシャーを与えることになるので、それ自身はある程度意味がある。インター
ネットで通信販売を行なう場合に限って、企業名だけではなく、そこの代表者あ
るいは問い合せの責任者の個人名も広告に載せなければならないという特別な
ルールがある。これは名前を出させることにより、悪質なことをやりにくい雰囲
気を持たそうという狙いがある。そうすると個人で商売をする場合、自分の実名
を出すことに抵抗感があるということも聞いている。このことと共通の問題であ
ると思う。

○個人の場合は自分の名前をそのままドメイン名に使いたいというニーズがある。

●名前をもって仕事をされる方は非常に多いと思う。大学の先生や芸能人の方は
自分の名前でメールアドレスを作られる。一方で個人の場合は、好きな言葉など
でメールアドレスを作られることが今は多い。

○問題の背景として、個人名をWhoisで出さないことに対する社会的な背景やメ
リットをもう少し前面に出してもらった方が議論がしやすい。

◎今回諮問されているので答申を出す必要がある。それぞれ委員の皆様のお立場
をはっきりさせたいと思う。

○非公開としてもデメリットはそれほどないと思う。またメリットは心理的な部
分を払拭でき、たくさん登録活用してもらえると思う。

○個人の登録者が公開/非公開を選択できればよいのではないかと思う。

○公開の方がよい。非公開を公開することで自分が正しいというアピールは確か
に説得力はある。ただインターネットに悪いことをやる人がいるから全て非公開
とするよりも、きちんと責任を果たす世界に持っていきたいとする面もあってい
いのではないかと思う。

○JPRSもできる範囲できちんとやるべきことはやるという点からいくと、公開し
ないほうがよいのか公開するほうがよいのか、その視点から見たときもまだ議論
が必要だと思う。公開しない方がユーザーからみても安心感を与え、結果として、
インターネットの健全な発展につながるのであれば、公開しない方がよいと思う。
本当に犯罪行為の抑止に実行あるものになるのかは議論する必要がある。

◎メールや個別に伺うなどして、まとめていただきたいと思う。


<議題(3) 第4期JPドメイン名諮問委員会委員の選任方法>

◎3つ目の議題である、「第4期JPドメイン名諮問委員会委員の選任方法」につい
て、JPRSよりご説明いただきたい。

[取締役堀田博文より諮問書について説明]
- 資料5  諮問書「第4期JPドメイン名諮問委員会委員の選任方法について」
(JPRS-ADV-2006003) 

●棚橋委員のご意見をご報告させていただく。人数は多過ぎても議論しにくく現
状程度がよい。私が多様な一般企業の意見を十分に反映できているのか不安であ
る。以上のご意見をいただいている。

◎次期委員の選任方法についてご意見をいただきたい。

○私も膨大なるユーザの意見を代表している自信はない。分野がカバーできれい
れば人数はこのままでよい。選任方法も踏襲すればよいのではないかと思う。技
術と法律の分野の専門家の方には是非入っていただきたい。もし人数を増やすの
であれば経済に詳しい方がよいのではないかと思う。

○女性の意見も重要であり、これ以上女性の比率を下げないでいただきたい。

◎基本的には現行を踏襲するとし、次回の委員会で答申書にまとめたい。

●答申書(案)を委員長の指示の下まとめるが、それに平行して6つの分野で皆様
にご留任いただくのか、新しく選任していただくのか委員長とご相談し、委員の
皆様へのご相談も始めさせていただきたい。

◎そのように進めていただきたい。


<議題(4) その他>

《今後の予定について》

◎2006年度の諮問委員会の開催については、第19回を2007年2月に予定している。
具体的な日程については事務局からご相談させていただきたい。

《閉会》

◎以上をもって、第18回諮問委員会を閉会とする。

<閉会>

                                                                     以上

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